部屋撃ちが楽しい静かなサプ付き固定スライドのM93R。
確かに静かで良いんやけど、この長いトリガーストロークに手を焼いている。
トリガープル自体は軽いんやけどね。
けっこう高めの初速はゲームでも活躍できそうな感じ。
なんで、今回ちょっと初速を計測してみたよ。
で、いつも通りの表とグラフを使うんやけど、今回は内容が軽めなので、いつも使っている表の数値の解説もしていこうと思う。
なじみのない人にはちょっとわかりにくい数値かもしれんしね~
◆ グルーピングが右に寄る傾向
他でレビューしている人もそういう傾向があるようで、これはたぶん個体差というより、トリガーストロークで右に引っ張られてるんやと思う。
写真は撮ってないけど、委託して撃ったり、左手で撃つと右に流れないからたぶん正解だと思う。
まあ自分のトリガープルのクセもあるんやろうけどね。
なので対策としてはちょい左に狙い越しを付けるか、依託射撃、サポートハンドでしっかり支える、などがあると思う。
◆ 一覧表・数値の解説
※この章は標準偏差のおもんない話なので、「そんなもん興味ないわぁ!」って人は、次の章までとんでおくんなまし。
いつも使ってる初速の一覧表なんやけど、最初のころからはだいぶ変わっていってる。
最初はサンプルが5個くらいでやってたんやけど、それが10個になって、今は15個でやってる。
まあ、サンプル数が多い方が正確になるかなぁと思いながら増やしていったんやけど、場合によっては特異値が出てきて、逆に正確さがスポイルされることもある。
なので、サンプルの取り方で一番上と一番下の値を除いたサンプルを使う場合もあると思うけど、今んとこ自分はそのままの数値を使っていくつもり。
これがエクセルで表を作った時の状態。
いつもはブログに直接コピペしてるからちょっと見た目が変わるんやけどね。
【最大値・最小値】
前回から初速の最大値・最小値が表示されるようにしている。
自分でどれが最大値・最小値かをパッと見てわかりやすくしたかったからね。
初速値欄では条件付き書式、下の合計値の下の数値は関数で数値を返すようにしているので、同じ数値が出てきます。
【平均値・偏差】
最小値の下には平均を表示してます。
で、初速の隣の偏差とは何ぞや?
これは『初速ー平均』。
それぞれの数値がどれくらい平均値からかけ離れているか、がわかります。
正の値は平均値より速く、負の値は平均値より遅いってことになります。
なのでガスガンの場合はたいていプラスからマイナスへ行くことが多い。
【二乗偏差・分散】
次はさらにわけわからん数値が並んでくるが内容は簡単で、二乗偏差とは偏差を二乗したもの。
で、分散はその二乗偏差の平均。
『分散=二乗偏差÷サンプルの個数』
二乗偏差の一番下に合計値を書いているのは検算してた頃の名残やね。
関数で返してるので今はいらんねんけどね。
なんで二乗するかはプラマイを消すため、ってこと。プラマイが混在すると自分みたいなおっちょこちょいは必ず!間違うからね。
で、グラフではこのオレンジラインが二乗偏差のものなんやけど、これは
起伏が少ない方が初速が安定している、といえる。
【標準偏差】
ラスボス感を出すために、1個だけ切り離した標準偏差。
これは何かというとこの表だと標準偏差の上にある分散の平方根、ルートだ。
プラマイを消すために偏差を二乗したけど、そのおかげで実際の数値からかけ離れちまったので、それをもう一度元に戻すのが標準偏差。
分散は二次関数で、標準偏差は一次関数というのがイメージしやすいかな?
実際に偏差の絶対値の平均と標準偏差は違うんやけどね。
まあ実際には「偏差値」を出すために使う数値なんやけどね。
まあ、算数の素養がないのでうまく説明できんけど、
標準偏差は小さければ小さいほど初速のバラつきが少ない
と覚えてもらえればいいかと思う。
初速のバラつきはホップアップの利き方に関わってくるし、そうなると集弾性にも影響するからね。
初速が高い、低いより、安定してる方が最終的には集弾性が良い、ってことになるんよ。
【参考】
もうだいぶお腹いっぱいかもしれないが、ここで典型例を2つ作ったのでなんとなく感覚で掴んでもらえれば…
1.hoge45:初速は全弾80m/s。平均初速80m/s。分散0。標準偏差0。超安定。
2.hoge9:前半85m/s、後半75m/s。初速の最高値はhoge45より良いが、最低値は悪い。
半分ずつ平均値より±5m/sなので平均初速は80m/sとhoge45と同じだが、分散24。標準偏差4.89898とかなり不安定。
つまり、平均値は同じでも、この二つの銃は初速の安定度が全然違うということがわかる。
ただし、hoge9も二乗偏差は25で真っ平らなので、ここの起伏だけでは初速の安定性は判断つかない特殊な例だが、初速の棒グラフでダメなことがわかる。
◆ 初速計測
サプの有無で2種類集計した。
ノーマルマグとガスタンクを広げたカスタムマグ両方で集計した。
ただ、こいつは古くて、2年前にバラしてメンテしたっきりなので、若干不安定な部分がある。
なので特異値を外して集計しているのでその辺はご了承願いたい。
その関係でサンプル数も揃っていない。
・マルゼン M93R FS サプ無し
サプ無しは平均77.62m/sでハンドガンとしては高めだと思う。
箱出し・ノーマルだしね。
あと、マガジン温度の低下が0.9°しかしていないので、燃費は良いと思う。
ガスブロでも放出バルブやルートパッキンをいじったら初速はこのぐらいにはなるかもだけど、たぶん燃費がかなり悪くなると思う。
燃費は気温なんかでかなり左右されるし、計測が辛気臭いのでやらんけどね。
標準偏差1.8725は悪くもなく良くもない。銃自体にアタリが出たらもう少し安定してくるかもね。
あと、今回からエクセルのセルを直接ブログの編集ページに貼るのでなく、一度画像化してから貼りつけることにした。
この方が自分が意図しない表示ならなくていい。・マルゼン M93R FS サプ有り
サプを付けるとちょっと悪いのが出た。
計測中は気づかんかったけど、2発目はサプかどこかに当たってたのかもね。
あと、初弾~3発目くらいまでは特異値が出ることが多いから、今後はそこを除いて集計することも考えた方がいいかもしれない。・MGC センティミーター・マスター:ノーマルマグ
さあ、今はなきMGCセンティミーター・マスター。
マルイではセンチメーター・マスターと呼んでるけど、当時はこう呼んでたんよ!
センチメーターじゃなんか特別感が響かんからねっ!
で、これの初速を計測してみると1~3発目が極端な数値が出たので除外して仕切り直し。
初速の平均こそ75m/s程度出してるけど、グラフを見ればわかる通り、いまいち安定していない。
まあ、この当時はフロン12を使ってた時代で、この銃もそれに最適化されているのでこんなもんでしょう。
でも、30年前のエアガンでも固定スライドなら現代の銃と遜色ない性能だよね~
ちなみにこのセンティミーターMはちょっと変わったトリガーをしていて、通常ハンマーはコッキング状態になってて、トリガーを引くと撃発。で、トリガーを戻す時にまたコッキング状態になる、という機構なんよ。
なので、トリガーストロークこそガスブロ・ガバよりは大きめやけど、かなり軽いんよね。
ホップアップがあれば現代のゲームでも充分実践投入できると思う。
あと、5mぐらいならホップアップ無くてもまっすぐ飛ぶので、競技には使えるかもね。
ロートル・センティミーター、ガンバ!
・MGC センティミーター・マスター:カスタムマグ
ノーマルでもまずまずだったセンティミーターM。
これがタンクを拡張したカスタムマグになると撃発音も大きくなってかなり元気が良くなる。
初速もだいたい80m/s出てるし、ターゲットシューティングをしてもかなり良いところに当たる。
トリガーが軽い分、ターゲットシューティングだけなら93Rよりも撃ちやすい。
◆ カスタムの方向性
今回、一緒にセンティミーター・マスターを撃ってみて、この93Rのカスタムの方向性が見えてきた。
前回もネガティブ欄に書いたけど、1にも2にもトリガーやね。
それは軽くする方向か、ショートストローク化かは決まってないけど、そこさえしっかりやれば十分な気がしますわ。
トリガー機構のポリッシュとスプリングテンションの見直し辺りかな?
でゎでゎ