これまでは樹脂レシーバのAR15といえば、スポーツラインといった”廉価版”、”軽量版”といったポジションで、本流はフルメタルレシーバの方だった。
が、実銃でもポリマーフレームが本流となってきたように、電動ガンの世界でも樹脂レシーバが取って代わりつつあるような気がする。
今回はICSのスポーツライン、LightwayシリーズのショートAR、DAGGERのレビューをしようと思う。
長物主体で実銃に近代的モディファイを加えたモデルアップが主体。
AR系は実銃同様のテイクダウンができるメカボックスが特徴。
その中でもDAGGERはストックパイプからハンドガード、フラッシュハイダーまでが樹脂製として軽量化に特化したモデル。
ハンドガードはM-LOK、ストックはMTRストック、ストレートトリガーと現在のトレンドを投入。
MOSFETによるトリガー制御、擬似プリコックによる高レスポンスも良き。
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【本体以外の付属物】
でもこのストックはけっこう構えやすい。
ストックが中途半端な位置に見えるが、これが一番短くした状態。
これ以上はストッパーに当たって短くならない。
パイプエンドとバッドプレートの間は2センチほどの隙間がある。
材質はここも樹脂だ。
アウターバレルにはM14逆ネジが切られてるけど、フラッシュハイダー側にはスレッドが切られておらず、突っ込んで爪で固定する仕様になってる。
引っこ抜くのはけっこう力がいるが、何度もつけはずしをすると多分スカスカになってくると思う。
ちなみにスレッドの強度を考えてアウターバレルは金属製となっている。
ナイロンファイバー製で剛性感があり、ここを持って構えてもきしんだりする感じはない。
刻印はセレクタ表示のみ。
左側に銃のロゴ、トレードマーク、シリアルナンバーなどがプリントで入ってる。
トリガープルは軽く、特にクリック感はない。
真ん中の穴はQDスリング用。
バッドプレートはラバー製。
太さは電動ガンとしては標準的よりちょい細め。
厚みは標準的やけど、角張ってないので指を回し込みやすい。
自分も手が大きくない(手首から中指の先まで18センチ)が、グラブをしてても握りにくさはない。
たたんだ状態でもオープンサイトとして使える仕様のサイトだが、この銃では低すぎてほとんど使えない。
左右調整はできるが、上下調整や遠近切り替えはない。
フロントサイトも折りたたみ式。
立てた状態のサイトポストは上下調整式。
サイトピクチャーはこんな感じ。
なので、ハンドガードを強くよじったりすると着弾に影響があるかもしれない。
バッテリーコードに基板などはないけど、板ヒューズが地味に邪魔だ。
写真の1200mAh(長さ130ミリ)のものだとこんな大きさ関係。
入れてみるとちょっとはみ出る。
コード類をパイプ内に収められないので、はみ出し上等でストックを入れてみるとここまでしか短くできない。
バッドプレートがラバー製なので、うっかり短くしすぎてもバッドプレートがこうなるだけで、コードを傷める心配がないのは良き。
しっかりパイプ内に収めたいなら1000mAhぐらいのものまでにしておいた方がいいと思う。
装弾数は300発の多段式。
ダイヤルは軽くて巻きやすい。
シースルー窓が空いていて、窓から残弾が確認できるのは良き。
セミオートの初弾は通常通りだが、2発目以降はレスポンスが良くなる。
たしかに2発目以降は初弾よりレスは良いけど、この間レビューしたDMT-06ほどのレスポンスじゃない気がする。
ICSでは11.1V対応も謳ってるそうだが、たぶん本来は11.1Vの方がデフォなんだと思う。
初速が低い日本仕様にするためにスプリングを弱くすることでディチューンするのが一般的。
そうなると11.1V運用をするとピストンサイクルとギアスピードが合わなくなり、ピスクラのリスクが上がる。
なので、速度の遅いモーターに変更してリスクを下げる対応をしたんやと推察。
初速のバラツキをしめす二乗誤差のグラフもフラットで優秀だ。
しかし、これがホップアップをかけていくと急激に悪くなってくる。
試射を始めてあまりに数値が安定しないので計測し直したが、あまり変わらなかった。
日本の初速に合わせるにはホップアップパッキンが硬いのかもしれない。
初速はかなりノンホップに近くなり、初速のバラツキもかなりマシになった。
これならけっこう使い物になりそうだ。
でもできればパッキンは変更した方が良さそうだ。
サイトが近接用のピープ穴の大きいもののせいもあって、精密には狙いにくい。
ちょっとホップアップをかけて、ど真ん中照準にしてみた。
着弾は上に上がったけど、集弾的にはほとんど同じくらい。
撃ち味はテンポ良く撃てるので、なかなか楽しい。
擬似プリコックでセミのレスポンスも良い。
ただしこれは海外製電動ガン全般に言えることだが、日本仕様に対応する時点で全体のバランスが崩れることが多い。
この銃もポテンシャルは高いと思うんだが、日本仕様にするのにスプリングとモーター交換というお手軽対応をしたために、そのポテンシャルをスポイルしてる気がする。
それでも標準以上の性能はあるので、箱出しでも十分使い物になると思う。
最後まで読んでくれてありがとう!
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が、実銃でもポリマーフレームが本流となってきたように、電動ガンの世界でも樹脂レシーバが取って代わりつつあるような気がする。
今回はICSのスポーツライン、LightwayシリーズのショートAR、DAGGERのレビューをしようと思う。
ICS Lightway-DAGGERってどんなエアガン?
メーカー:ICS(アイシーエス)
ICSは台湾の老舗メーカー。長物主体で実銃に近代的モディファイを加えたモデルアップが主体。
AR系は実銃同様のテイクダウンができるメカボックスが特徴。
特徴
AR系の樹脂レシーバモデルであるLightwayシリーズ。その中でもDAGGERはストックパイプからハンドガード、フラッシュハイダーまでが樹脂製として軽量化に特化したモデル。
ハンドガードはM-LOK、ストックはMTRストック、ストレートトリガーと現在のトレンドを投入。
MOSFETによるトリガー制御、擬似プリコックによる高レスポンスも良き。
☆ このエアガンをおススメできる人
- 軽量コンパクトなAR系が欲しい人
- セミオートのレスポンスが良い銃が欲しい人
- アタッカーさん
- 室内フィールドがメインの人
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ICS Lightway-DAGGER
箱出し
パッケージング
ICS製品は初めて買ったからよくわからんけど、おそらく共通パッケージにステッカーで商品管理してる中華製品デフォの手法だと思う。【本体以外の付属物】
- カタログ
- 取扱説明書(と書いてあるが、取説PDFアクセス用のQRコードが書かれたカード)
- バレルレンチ
- 予備ヒューズ
説明書本体がついていないのは今風だが、バレルレンチと予備ヒューズが付いてるのはありがたい。
カタログは昔のマルイ製品にもついてたよね。最近は廃止されてるが…
カタログは昔のマルイ製品にもついてたよね。最近は廃止されてるが…
外観
切り詰められたM-LOKハンドガードよりオリジナルMTRストックの方が大きく見えるので、ちょっとアンバランスなルックス。でもこのストックはけっこう構えやすい。
ストックが中途半端な位置に見えるが、これが一番短くした状態。
これ以上はストッパーに当たって短くならない。
パイプエンドとバッドプレートの間は2センチほどの隙間がある。
マズル
フラッシュハイダーは一般的なM4タイプのバードケージタイプ。材質はここも樹脂だ。
アウターバレルにはM14逆ネジが切られてるけど、フラッシュハイダー側にはスレッドが切られておらず、突っ込んで爪で固定する仕様になってる。
引っこ抜くのはけっこう力がいるが、何度もつけはずしをすると多分スカスカになってくると思う。
ちなみにスレッドの強度を考えてアウターバレルは金属製となっている。
ハンドガード
M-LOK規格のハンドガードも樹脂製。ナイロンファイバー製で剛性感があり、ここを持って構えてもきしんだりする感じはない。
レシーバ
レシーバも当然樹脂。刻印はセレクタ表示のみ。
左側に銃のロゴ、トレードマーク、シリアルナンバーなどがプリントで入ってる。
トリガー
トリガーは今どき流行りのストレートタイプ。トリガープルは軽く、特にクリック感はない。
ストック
ストックはICSオリジナルデザインのもの。真ん中の穴はQDスリング用。
バッドプレートはラバー製。
グリップ
グリップはA2タイプ。太さは電動ガンとしては標準的よりちょい細め。
厚みは標準的やけど、角張ってないので指を回し込みやすい。
自分も手が大きくない(手首から中指の先まで18センチ)が、グラブをしてても握りにくさはない。
サイト
サイトは樹脂製で折りたたみ式。たたんだ状態でもオープンサイトとして使える仕様のサイトだが、この銃では低すぎてほとんど使えない。
左右調整はできるが、上下調整や遠近切り替えはない。
フロントサイトも折りたたみ式。
立てた状態のサイトポストは上下調整式。
サイトピクチャーはこんな感じ。
ホップアップ調整
アウターバレル・マウント
アウターバレルはハンドガード前方でも固定されていて、フルフローティングマウントではない。なので、ハンドガードを強くよじったりすると着弾に影響があるかもしれない。
バッテリースペース
バッテリースペースはストックパイプの中で、そんなに広くない。バッテリーコードに基板などはないけど、板ヒューズが地味に邪魔だ。
写真の1200mAh(長さ130ミリ)のものだとこんな大きさ関係。
入れてみるとちょっとはみ出る。
コード類をパイプ内に収められないので、はみ出し上等でストックを入れてみるとここまでしか短くできない。
バッドプレートがラバー製なので、うっかり短くしすぎてもバッドプレートがこうなるだけで、コードを傷める心配がないのは良き。
しっかりパイプ内に収めたいなら1000mAhぐらいのものまでにしておいた方がいいと思う。
マガジン
マガジンはPマグっぽい樹脂外装。装弾数は300発の多段式。
ダイヤルは軽くて巻きやすい。
シースルー窓が空いていて、窓から残弾が確認できるのは良き。
擬似プリコック
この銃は少し弾いたところでピストンコッキングが止まる、という擬似プリコッキング仕様。セミオートの初弾は通常通りだが、2発目以降はレスポンスが良くなる。
たしかに2発目以降は初弾よりレスは良いけど、この間レビューしたDMT-06ほどのレスポンスじゃない気がする。
11.1V対応
これはモーターがスピードよりトルク重視のものだからだと思う。ICSでは11.1V対応も謳ってるそうだが、たぶん本来は11.1Vの方がデフォなんだと思う。
初速が低い日本仕様にするためにスプリングを弱くすることでディチューンするのが一般的。
そうなると11.1V運用をするとピストンサイクルとギアスピードが合わなくなり、ピスクラのリスクが上がる。
なので、速度の遅いモーターに変更してリスクを下げる対応をしたんやと推察。
- 初速を落とすため、スプリングレートをダウン
- 本国仕様のモーターだとピストンが戻り切る前にセクターギアが戻ってくる
- そのためスピードの遅いモーターに変更
- 本国仕様ほどのレスポンスが出ない
実射
初速
◆ テスト環境
- 使用弾:東京マルイ・プラ弾・0.20g
- パワーソース:Li-Po 7.4V 1200mAh 30C
- 室温:21℃
Non-Hop
- 最大値:89.45m/s
- 最小値:88.42m/s
- 最大ー最小: 1.03
- 平均値: 88.85m/s
- 標準偏差:0.24666
初速のバラツキをしめす二乗誤差のグラフもフラットで優秀だ。
しかし、これがホップアップをかけていくと急激に悪くなってくる。
Full-Hop
- 最大値:76.90m/s
- 最小値:68.99m/s
- 最大ー最小: 4.91
- 平均値:71.94m/s
- 標準偏差:1.26691
試射を始めてあまりに数値が安定しないので計測し直したが、あまり変わらなかった。
日本の初速に合わせるにはホップアップパッキンが硬いのかもしれない。
Mid-Hop
- 最大値:90.24m/s
- 最小値:88.24m/s
- 最大ー最小: 1.99
- 平均値:89.45m/s
- 標準偏差:0.51594
初速はかなりノンホップに近くなり、初速のバラツキもかなりマシになった。
これならけっこう使い物になりそうだ。
でもできればパッキンは変更した方が良さそうだ。
集弾性
室内でもオープンサイトやとマトが捉えられんな。サイトが近接用のピープ穴の大きいもののせいもあって、精密には狙いにくい。
◆ テスト環境
- 使用弾:東京マルイ・プラ弾・0.20g
- パワーソース:Li-Po 7.4V 1200mAh 30C
- 室温:21℃
- 距離:室内8m
ちょっとホップアップをかけて、ど真ん中照準にしてみた。
着弾は上に上がったけど、集弾的にはほとんど同じくらい。
撃ち味はテンポ良く撃てるので、なかなか楽しい。
まとめ
この銃は軽量コンパクトで、MOSFET装備の電子トリガー仕様にしては2.6マソと安価。擬似プリコックでセミのレスポンスも良い。
ただしこれは海外製電動ガン全般に言えることだが、日本仕様に対応する時点で全体のバランスが崩れることが多い。
この銃もポテンシャルは高いと思うんだが、日本仕様にするのにスプリングとモーター交換というお手軽対応をしたために、そのポテンシャルをスポイルしてる気がする。
それでも標準以上の性能はあるので、箱出しでも十分使い物になると思う。
☆ この銃の推し!
- 軽量コンパクトなAR系
- MOSFET装備の電子トリガー
- 擬似プリコックでキレの良いセミオート
- 実銃のようなテイクダウン
- メンテナンス製の高い上下分割メカボックス
★ この銃の引き…
- アンバランスな日本仕様対応
- 毎秒10発の連射レートはちょっと遅い
- 謳い文句ほどのレスポンスのない擬似プリコック
- 狭いバッテリースペース
- まだ汎用性が低いT型コネクタ
最後まで読んでくれてありがとう!
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